〜蘇ったラッパと新しいラッパ

 生活の中で自分のお気に入りの色や服ってありますよね。それと同じようにラッパ吹きにとって、
自分のお気に入りの1本ってやつは特別な思いがあるじゃないかな。
それが、市場の人気モデルや有名なプレイヤ−と同じじゃなくても。

 私が最初に、ビーフラットミュージックさんにお世話になったのは20年前のトランペットの
ベンジ・SPに3rdスライド・コンバヴァージョン&JCリードパイプ&リプレーティング加工です。
 アメリカで探し求めて3年前までビックバンドで、メイン楽器として愛用していましたが、
SPの剥がれがひどく音も沈んで来ました。

最初は、ほかのラッパになんか興味はなかったのにベンジは隠居、
次のラッパ(S社製)にメインの座を譲り寂しい日々でした。

 そんな折、竹浦先生と出会いラッパの性能を向上させる3rdスライド・コンヴァージョンや
リードパイプ交換を手がけておられる事を知り、相談の結果(何回も質問をしました)ベンジに
手を加えて蘇らせようと決まります。

加工前の状況は、SPはかなり剥がれ、ペラペラの音でした。
加工後は音の立ち上がり、鳴り、到達感等格段に変わりました。
新品と比べると20年前の感覚は無いですが、別物に生まれ変わった気がします。  
 どんな風に?って聞かれると、、、、、
鳴る、当たるとでも申しましょうか、ワイルドな感じかな。
使える楽器になっちゃたんです。

 そしてメンバーからはその楽器何?といった具合です。
極めつけは、リプレーティングでした。当然半田部分を外して付け直すわけですから、
その痕や20年来のSPの剥がれが見事にピカピカになっていました。外見は新品ですね。
チューニングスライドやキャップの内側まで丁寧なお仕事でした。

 楽器には、各モデルの特長や個体差、使われてきた状態などを考えると同じものなど無い
ですよね。USEDで眠らしておくより使える1本になることを楽しみに今回の加工をお願いし
本当に良かったと思いますよ。

 私にとって、アメリカで買った事&ベンジのおかげでジャズが好きになった事と、
ビーフラットミュージックさんの3rdスライド・コンヴァージョン&JCリードパイプ&リプレーティング加工
の相性はベストでした。

これでメイン楽器はベンジ・コンヴァージョンモデルに。しかし、これもつかの間、まてよ
“3rdスライド&JCリードパイプ?”ひょっとしてジェローム・カレなら“、、、、、と
めらめらと「ジェローム・カレが欲しい」欲望が芽生えて来ちゃいました。

 ラッパ談義をしているうちに、遂にジェローム・カレCS464S(GP)を手に入れてしまいました。
新しいラッパGPの暖かさ、柔らかい音とこの楽器の素晴らしさに感動しています。

S社ラッパは手放し、Wケースを開けては、ベンジかジェローム・カレのどちらから先に音を
出そうかと、贅沢な悩みをしています。(気持ちはどちらもメイン ベンジ VS ジェロム・カレ)
お気に入りって、何か自分のこだわりがあるじゃないですか。
こだわるからいい物と出会えたり、大事にできるじゃないかな。

「鳴りの悪くなってきた1本を何とかしたい」こだわりが、使える2本になって楽器を手にするのが
楽しい毎日です。
                                           
                                                  谷本明逸